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慢性関節リウマチ

慢性関節リウマチ

関節リウマチは原因不明の多発性関節炎を主体とする進行性の疾患と定義されます。原因は未だに明らかにされていませんが、(リウマチの患者さんでは組織適合抗原であるHLA-DR4を有する方が多い事より)遺伝的素因があり、+αとして外的環境因子(微生物の感染やストレス、手術、妊娠など)をきっかけに、免疫異常反応によって起こる自己免疫疾患と考えられています(免疫とは細菌やウイルスなどの外敵と戦う生体の防御反応を言います。免疫異常とは自分の細胞を敵と勘違いして、自分自身の細胞を痛めてしまう状態を言います)。すなわち、遺伝的要素+α=免疫異常反応→関節リウマチが発生するようです。

 

関節リウマチは、まず関節滑膜(関節内の袋で関節液を産生している)に炎症を発生させます。炎症は、次第に滑膜から軟骨、骨へと波及し、やがて関節自体を破壊し、関節変形をもたらします。その結果、日常生活動作が障害され、時に生命予後を悪化させることもあります。人口の0.8%の頻度に認められ、わが国では90万人程度の患者さんが存在すると考えられます。全ての年齢に発生しますが、女性に多く(男女比1:3)、40歳代に発生のピークを向かえます。最近では65歳以上の高齢者の発症も多くなって来ております(但し、16歳以下の若年者に発生した場合は若年性関節リウマチと言います)。発症時期は冬から春にかけて多く、夏の発症は少ない様です。

 

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