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半月板損傷

半月板損傷

半月板は大腿骨と脛骨(けいこつ)の間に存在し、大腿から受ける荷重を分散して衝撃を吸収する作用(ショックを吸収する作用)と膝関節の安定性や円滑な運動をもたらす役割を担っています。

 

半月板は線維軟骨とコラーゲンから形成され、周辺の関節包より血行をいただき、関節液から栄養を受けています(但し、血行を有しているのは関節包に近い辺縁部のみで、辺縁部以外は血行を認めません)。

 

半月板は形態的に三日月型と円板型とに分かれます。大半は三日月型で内側半月板はC型で、外側半月板はO型を呈しております。時に、円板型を認める事がありますが、多くは先天的な形態異常として認められます。

 

半月板損傷の原因は、若年者ではスポーツ外傷によって発生することが多く、高齢者では半月板の変性(老化)を基盤として特に誘因なく発生します。中には、ちょっとしたケガ(捻挫や打撲など)で発生することもあります。小児の場合は円板状半月損傷としてよく認められます。

 

症状は膝の痛みや腫れ、運動障害、歩行障害などです。特徴的な症状として嵌屯症状(傷んだ半月板が大腿骨と脛骨の間に挟まれ、全く膝の曲げ伸ばしが出来なくなる状態)や膝折れ現象(歩行中、不意にガックと膝が抜ける状態)を認めます。

慢性化すると、運動時の痛みや関節水腫(関節の中に水が溜まる状態)や頻回な嵌屯症状を認めるようになります。尚、関節内血腫(関節の中が出血している状態)を認める症例では靭帯損傷を合併している事が多々ありますので要注意です。

 

診断は各種の誘発テスト(Mc Murrayテストなど)にて症状の再現性(膝の痛みや引っかかり現象)の有無をチェックします。さらに、詳細な情報を得るためには補助的診断法として関節造影やMRIが必要となります。最近ではMRIの診断率は飛躍的に向上し、非侵襲的である事より、非常に有益な検査法と考えられます。しかし、確定診断には関節鏡が必要となります。

 

半月板損傷は、形態的に縦断裂、横断裂、水平断裂、変性断裂の4つに分類されます。一般的に、内側半月板損傷例では縦断裂が多く、外側半月損傷例では横断裂と水平断裂を多く認めます。

 

治療は保存的治療(手術しない方法)と手術的治療に分かれます。保存的治療は損傷範囲の小さい辺縁部断裂の症例が対象となり、ギプス固定や装具療法などが行われます。リハビリテーションとしては大腿四頭筋やハムストリングスのストレッチングや筋力強化訓練を指導します。

 

手術的治療は半月板縫合術と半月板切除術が行なわれます。損傷範囲が広い辺縁部断裂の症例では関節鏡視下での半月板縫合術が行われます。それ以外のタイプの半月板損傷では半月板切除術が行なわれます。尚、半月板の切除の際には、将来、変形性膝関節症の発生を未然に防ぐために出来るだけ切除範囲を最小限にするよう心がけます。

 

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